(写真:自宅庭の水仙)
水仙ってどんな花?
学名:Narcissus tazetta L.var. chinensis Roem.
科名:ヒガンバナ科
別名:雪中花、雅客
花言葉:うぬぼれ、自己愛
属名「Narcissus」は、ギリシャ語「麻痺させる」
という意味の「narkeナルケ」に由来。
種小名「tazetta」はイタリア語で「小さなコーヒー茶碗」で
副花冠の形から名づけられています。
花びらのように見える部分は、
外側三枚は萼、内側三枚が花弁。
副花冠とは、中心の黄色い王冠のようなところ。
(花冠 (花びらの総称) や雄しべなどが変形してできたもの)
中国では”水の仙人”
水辺を好んで咲く姿が仙人のように神秘的なので
中国では、「水の仙人」と呼ばれ、
風水上ではとても縁起の良い花として扱われています。
花言葉からあまりよいイメージがないかもしれませんが、
実は、幸運を呼ぶラッキーフラワー。
中国のお正月には、
厄除けとして玄関に飾るほど
重用されているお花です。
欧米では「希望」の象徴
スイセンは春の訪れを告げる「希望」の象徴で、
厳しい寒さの冬の中で咲くスプリングエフェメラル(春の妖精)の代表格。
がん患者のサポート団体のシンボルにも使われています。
冬の間のお花が寂しい庭で、
ひときわ明るく、甘い芳香を漂わせながら
見る人に活力を与え、
お部屋の中では、香りがとても強いので、
1輪、2輪がちょうど良い楽しみ方です。
…追記2024.01.30…
生け花では、
中央の黄色い部分が台座に載った
金盆に見えると、おめでたいお席に
使われるそうです。
ただ喪中のお正月のお生花としても
使われるので、寂しさを感じるとのことでした。
(本間玲子様より。ありがとうございました。)
毒の話
一方で、スイセンは毒草です。
アルカロイドという有毒成分を持っています。
葉の形がニラと似ていることもあり、
花が咲く前は、ニラと誤って摂取して
食中毒になってしまうニュースも出ています。
小さな子どもさんやペットがいる家庭では、
手が届かない場所に置くようにしましょう。
最後に・・・
美青年ナルキッソスの神話
水仙の学名にもなっている「ナルキッソス」
ギリシア神話に出てくる
金色の巻き毛に赤い唇を持つ青年です。
人間の娘もニンフ(ギリシャ神話の精霊や
妖精のような存在)も
恋するほどの美青年。
水の精エコーがナルキッソスに恋焦がれたけれど、
相手にされることはなく、
傷心のまま姿を消してしまいます。
その報いとしてナルキッソスは、
自分自身に恋をしてしまうように
呪いをかけられてしまいます。
ナルキッソスが水を飲もうと
泉にかがみこむと
そこには見たこともない美青年が!
彼は水面に写る自分に恋い焦がれ、
寝食も忘れて、亡くなってしまいます。
翌日ナルキッソスがいた場所には
泉を覗き込むように一輪の水仙が咲いていた。
そんなお話です。
「ナルシスト」の語源になっています。
本当に自分を愛することとは
この神話では、呪いによって、
水面に映った自分しか
恋こがれられない
水面に映った自分が相手なので、
その愛を受け取ることができない…
水仙の花言葉の『うぬぼれ』って
そういうことなのかなと
本当に自分を愛するということの違いを
感じました。
「本当に自分自身を愛するということ」
自分の愛を自分自身で
受けとれているって
自分のコップに水を満杯にしていたら、
そこから溢れ出てくるものがあり、
周りに波紋させることが
できるのだろうと思っています❤️
植物を暮らしに取り入れることで、
足元を充実させて、コップの水を満杯にできる人を
増やしていきたいです。
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