にっぽんの里山

にっぽん里山

人の営みも、生態系の一部である

写真家、環境農家 今森光彦さんの言葉

2階の写真展1階で上演された
『命の輪はつながれていく』という
45分ほどのドキュメンタリー映画を鑑賞しました。

京タケノコを作る京都・長岡京の竹林
タケノコの伝統的な栽培法が生き物の
生息環境をつくり出している場面で

「人がいなければただの荒れ地だった、
人の営みが、自然を豊かにする」
「竹林は人の手が入らないと
すぐに荒れてしまう」


稲藁を竹林に敷き詰め、土をかぶせる。
栄養たっぷりの堆肥ができ、豊かな竹が育つ。

たけのこシーズンにはたけのこを掘り
その傍らで アライグマのような小動物が
自分たちの入る穴を作って顔をのぞかせていました。

土をほりおこすことで、
穴が作りやすくなるんだそうです。
人の営みにあわせて動物や昆虫がいきている姿。

むしろ、いきものたちが人を
利用しているようにも感じます。

世界でも”SATOYAMA”という言葉は知られています。

人の営みにより長い年月にわたって
維持されてきた二次的自然地域は
日本だけではないと思いますが、

日本独特の風土と生態系の美しさ
残っているところがあります。

 

一方で、その多くの地域で持続可能な 利用形態が失われ、
人と自然の共生で 美しく保たれていた地域の
生物多様性が 崩れていること、

なんと自然とは複雑で繊細なことでしょう。
宿題がたくさんできたように思います。

 

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  【その他雑記】
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⚫︎痩せた土で松茸が育つ

⚫︎里山の豊かな環境でキツネが子育てする様子

⚫︎兵庫・香美町の但馬牛の産地でその牛が草原を守る姿
(牛が草を食べるので草取りしなくてよい。
牛にとってものびのび動き回れて好きな草を思う存分 食べられる)

⚫︎人も生態系の中にいる

⚫︎竹は放置しているとどんどん荒れるが 手入れしていると、
ほどよく差し込む 光を受けてササユリやその他
その場所に適した色々な花が出てくる。

⚫︎”田んぼと海は夫婦”ー地域の人の言葉

(コメは、虫が出る前に収穫できるものをつくるので
農薬を使わない。田んぼと海は水で繋がって
田んぼの水が海に流れ出て海底から真水が噴き出す。
その水は豊かな栄養を含み、海の植物を育む)

⚫︎人と生きものたちの共有空間は常に美しい